電線ケーブルを塩害から防ぐには

塩害とは、塩分を含む風や雨、汚れが電気設備・金属に付着することで腐食や錆が発生する被害のことを言います。

海岸沿いで塩の被害は起きやすいですが、台風が通過し暴風雨に見舞われることで海から遠く離れた地域にも発生することがあります。受変電設備の電気機器の盤類や電線ケーブルが塩分により錆が発生したり腐食してしまうと、電気機器の絶縁が劣化してしまうだけでなく、腐食した部分に塩分を含む外気や水分または虫が入り込み、さらに劣化が進んでしまうことになります。

設置する電気機器や電線ケーブルの沿岸部からの距離により、波しぶきが直接あたる「岩礁隣接地域」、海岸から200~500m以内の「重塩害地域」、海岸から2km以内の「塩害地域」がありますが、海岸線の形状や風向きなど地域によって塩の届く距離に差があるため、機器を重耐塩にするか耐塩にするかは状況をみて判断するしかないでしょう。

塩害対策には「塩分から遮蔽すること」「絶縁を強化すること」「腐食に対して強化すること」の3つの対策が基本となります。電線ケーブルの場合は常に外気にさらされているため塩分から遮蔽することは不可能でしょう。電線ケーブルに必要な対策としては‘絶縁を強化’することです。それには碍子(がいし)がポイントです。碍子(がいし)は発電所で発電した電力を安全・安定して運ぶためには不可欠なもので、送電線を支え鉄塔と電線を絶縁する重要なものです。塩害、汚損、雷害を防止するものがあり、これを使用することが大切です。

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